武蔵カップで使ったロスト天球竜のはなし Vol.3 ロスト編

前回に引き続き、 第8回武蔵カップで使用したロスト天球竜について書いていきます。

Vol.3 では、ロストデッキについて書きます。

ロストデッキ

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基本的には天球竜の盤面を維持した状態で戦う想定になっています。

次元竜と違い、「D・ゼニス」のようなカードがないので即ロストできる確率は低く、デッキをしっかり回せた状態でないとロストワールドに触れていないことが圧倒的に多いです。そして、メインデッキが「導きクロス」で「フレット」・「クーペ」を使い回す型である以上、デッキを回す過程でゲージは勝手に大量に溜まっています。このゲージを有効に使わなければ損ということで、ゲージがあればあるだけ強い動きができるようにも留意しています。

天球竜を維持したロスト盤面

センターに「導きクロス」

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アイテム「カエルム・レクス」 or 設置「占闘準備」

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レフトに「クーペ」 or 「フレット」

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この状態で、ライトにロストベイダーのモンスターをコールするのが基本形です。もちろん状況によってはこれにこだわらない方がよいこともあります。

この盤面で戦うことのメリット・デメリットをざっと書くと、

メリット

  • ロスト化後にドローがそれほどできなかったとしても最低限戦える
  • 《天球竜》を3面用意することで「クーペ」の攻撃時のドロー等の効果が走る
  • ファイナルフェイズに「クーペ」が手札に返ってくる
  • 相手ターンにも「フレット」や「占闘準備」でドローができる

デメリット

  • 《ロストベイダー》の枚数が少ないためそのままでは必殺技が撃てない
  • 「導きクロス」出し直しから入ると「ロイヤルティ」に弱くなる

天球竜のギミックを使っているので当然ですが、ロスト前と同様にアタックフェイズ~相手ターンにかけてたくさんドローできるのが特徴です。

そして、今回のロストデッキはその特徴を最大限活かす形をとっています。

アタックフェイズ後のドローを活かすロスト

アタックフェイズにドローする方法は、ロスト前からある、

  • 「導きクロス」でドロップの「クーペ」をコールして攻撃
  • 元々手札に持っていた「クーペ」をコールして攻撃

に加えて、ロスト後は、

  • 「イーラゲート・デルシヲン」で攻撃
  • 「ディメンジョン・クルーエル」で「クーペ」か「イーラゲート」をスタンドして攻撃
  • 「ディメンジョン・ルイン」でドロップの「クーペ」を回収してコールして攻撃

と多彩になっています。

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「クルーエル」や「ルイン」は【対抗】付きでターン1の制約もないので、引けば引くほど次の攻撃・ドローに繋げることができます。

ただし、「クルーエル」と「ルイン」には用途が多く、追撃に使うべきかどうかは状況次第です。(用途が多いのはメリットです!)

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「ア・クィナス・ドグマ」や「ヴァニティ・刻・デストロイヤー」も後引きで使えるカードで、こういったカードを意図的に多数採用しています。

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「ガルガンチュア・ロスト・ドラゴン」は、通常であれば次ターンまで死に札になるアタックフェイズに引いたモンスターカードを重ねてコールする要員として活かすことができます。

「イーラゲート・デルシヲン」を重ねると、ソウルガードで耐性を付けつつ、さらなる追加ドローに繋げる動きとなります。ガルガ自身の2枚目を引いてしまった場合も重ねることができたりします。

とはいいつつなんだかんだで最終的に「ヴァニティ・骸・デストロイヤー」を重ねておくのが一番無難に強い選択肢です。

ロスト化後のねらい

追撃ドローを繰り返せるのはよいのですが、今の環境では単純な連パンだけで相手を倒せることはなかなか期待できません。

Vol.1 でも少し書きましたが、ドローもしつつ目指すのは主に以下の2つのことです。

  • 10点の必殺技を連打してライフを詰める
  • 「ヴァニティ・刻・デストロイヤー」を連打して盤面を奪い取る

ヴァニティ・零・ブレイザー!!

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天球竜の攻撃だけではなかなか倒せない相手に対する回答となります。

昔からあるロストの定番カードですが、収録時と比較してインフレの進んだ現環境でも必殺技のダメージへの対処は容易ではなく十二分に破壊力があると思っています。

「クーペ」の攻撃で2枚目3枚目を探しつつゲージも確保できたりするので相性は悪くないです。

盤面の《ロストベイダー》が足りない場合は、「ア・クィナス・ドグマ」を追加コールして数合わせします。

凶乱魔神竜 ヴァニティ・刻・デストロイヤー

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「刻」は天球竜の攻撃や除去札「クロス・インタセクト」「クロス・ペアー・スラッシュ」では対処しきれない相手に対する回答となります。

とくに次元竜や天球竜などは、ソウルを抜いてドロップへの回答札がおそらくほとんど存在せず、たやすく盤面崩壊します。

この構築では自ターンでも相手ターンでもアタックフェイズ以外のタイミングでも比較的自由に出せるようになっています。通常のロストでは「ア・クィナス・ドグマ」経由でアタックフェイズにしかできない押し出しを「クーペ」ならそれ以外のタイミングでも実現できます。また、ドロップの「刻」を「ルイン」で拾って繰り返し出すような動きもしやすいです。

一見、「クルーエル」のレストくらいしか受け札がないロストに見えるのですが、「刻」を連打するというのが最強の受けなので他のカードは採用しませんでした。攻守両方に役立つカードが増えることで動きに幅が広がります。

個別カード補足

ディメンジョン・ルイン

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今回のロストデッキのコンセプトを支える最重要カード。

その用途は広く、以下のようなものがあります。

  • ドロップから「クーペ」「ア・クィナス・ドグマ」「刻」等を手札に加えて次の動きに繋げる
  • ロスト化後の初動で、ドロップから「フレット」や「導きクロス」を手札に加えて無理やり動かす
  • 下の効果、対抗不可を付与して先打ちできない防御札(フェイズ終了系が多い)をケアして殴る

【対抗】付きでターン1制限もなく、4枚採用しても邪魔になることはありませんでした。

ガルガンチュア・ロスト・ドラゴン

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あまり見かけないカードですが、今回のコンセプトに合っていたので採用しました。

今回の想定盤面では、ロストベイダーのモンスターはライトに1体だけコールする形を基本としています。ガルガは重ねてコールの能力を持つため、コールするエリアを節約した状態でパンチ数を稼げるというメリットがあります。

また、アタックフェイズにドローをたくさんする想定で、この時ドローした通常モンスターを活かせるというのは先に書いたとおりです。

重ねたカードにソウルガードも付与できるため、「デイ・オブ・デバステーション」を撃っていなくても盤面を維持しやすいというメリットもあります。

そしてもうひとつ、相手の「ヴァニティ・刻・デストロイヤー」に強いという点を評価しました。

ロストガルガは、相手の刻がこちらのターンに中に出てきた場合、刻の登場時能力に対抗して重ねてコールの能力を使うことで盤面にロストベイダーのモンスターを残すことができます。

例えば、終型のロストと対面した際に、相手は手札に刻を加えていそうだけど、終以外のロストベイダーのモンスターを倒しておきたいという場面があると思いますが、このような場合にロストガルガのアタックで倒しにいった上で「ヴァニティ・骸・デストロイヤー」を重ねるような動きをすると横を安全に取りつつ相手のライフ回復も防ぐことができます。

天球竜は「刻」を出されると簡単に盤面崩壊してしまい、「刻」を繰り返し構えられるとロスト無しでは詰みに近い状態になってしまいます。天球竜の弱みを補完するという意味での採用でもあります。

凶乱魔塵 ロストレス・ハイザー

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"場を離れない" 武器。

アタックフェイズ後に引いても弱いです。が、場に確実に《ロストベイダー》を残して必殺を撃つのに役立つため1枚だけ採用しました。

天球竜が相手の「ヴァニティ・刻・デストロイヤー」に対して弱いのをロストで補完するという意味合いもあります。ガルガの方で書いたのと同様。

もちろん純粋に攻撃性能が高いのも魅力で、「ディメンジョン・ルイン」の対抗を使えない効果をこのカードに当てる動きも有用です。

その他の選択肢

ロスト・クロス・アストルギア

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天球竜でロストといえばこのカード!と思われるかもしれませんが、今回は採用しませんでした。

このカード、『カード名に「クロス」を含む《天球竜》のモンスター』なので、ロスト化後に「天占の昇光」でサーチできるという非常に大きなメリットがあります。「天占の昇光」はメインデッキに当然の4枚採用で、ロスト化後に手札に残っていることも多く、この一枚でロストベイダーのモンスターのコールが確約されるのは安定感があります。

また、コール後も《天球竜》属性を活かして、「カエルム・レクス」により耐性を得たり、センターに置いても「カエルム・レクス」が攻撃できたり、クーペの効果発動を助けたり、「王クロス」と共存して超火力連パンをしたり、「クロス・インタセクト」のコストを供給したりとメリットはたくさんあります。

しかし、今回想定しているロスト化後の盤面の想定では、場に《ロストベイダー》を3枚の条件を満たすのが難しく、この効果が発動しない状態でこのカードが立っていてもただの2回攻撃で戦力としては心許ないと感じました。もっと《ロストベイダー》を並べて戦う想定をしていたらこのカードは非常に強力であっただろうと思います。

安定のためにサーチ対象として1枚だけでも入れておくのは十分ありだったと思いますが、今回はコンセプトを重視して不採用としました。

深淵と凶乱の侵略

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めちゃ強カードなのですがアタックフェイズ後に引いても腐り、回した後だとこのカードのせいでデッキ切れの危機が迫るような事態まであったため、抜いちゃいました。「ディメンジョン・ドロー」にも同様の問題があるのですが、ロスト化後の初動の安定度を上げるために「ドロー」の方を優先して残しました。

ただ、実際やってて何度かこのカードが欲しい場面があったため、抜いたのが正解だったかは若干怪しいところです。

サーチ可能な「ロスト・クロス・アストルギア」と一緒に採用すると安定性が上がると思います。

ディメンジョン・デナイアル

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今回の構築ではアタックする機会の多いモンスター「クーペ」「ヴァニティ・骸・デストロイヤー」「イーラゲート・デルシヲン」に、攻撃した時に誘発する自動能力が備わっているせいで盾を弾くことが難しいことや、「導きクロス」のアタックフェイズ開始時に誘発する自動能力もあったりするせいで、魔法無効できない場面が多いため不採用としました。

メインデッキに「シャイニング・レイン」を4投していた延長で、ロスト後も魔法無効を継続して封殺するプランもありだと思いますが、「クーペ」や「イーラゲート」で徹底的に殴るプランと合わないと判断しました。

「ディメンジョン・ルイン」と違い、最悪回す札に変換できるような器用さもなかったという点もあります。

虚無と絶望の隆盛

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《ロストベイダー》属性の付いた設置。

場の《ロストベイダー》の枚数確保と、「導きクロス」の破壊耐性がこの設置まで及ぶ点から相性もよく、7回の攻撃無効化は受けとしても有用だと考えており、採用を悩んでいました。

しかし、今回はアタックフェイズ後のドローで引いた時に使えない点を重くみて不採用としました。

凶乱魔骸神竜 ヴァニティ・終・デストロイヤー

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超苦手対面パスパレに勝つにはこれかもと思い採用を悩んでいました。もちろんパスパレに限らず有用なカードで、ロスト化後のプランが1つ増えるのは魅力です。

ただ、少数の採用で必要な時に都合よくこのカードにたどり着けるほどメインフェイズで回せるデッキではなく、「終」に特化して他のプランを捨てるのもよくないと思ったため、ロスト化後の方針を明確にするためにも不採用としました。

さいごに

だらだらと記事を書いてる間に世の中は「しんげき」や「神VS王!!竜神超決戦!!」が出てくる環境になっておりますが、この一連の記事は武蔵カップの環境までしか考慮していないものになりますので、その点に留意した上で読んでいただけたらなと思います。(これ最初に書くべきだったのでは…)

書きたいことがまだまだあったような気もしますが、Vol.3 で一旦このシリーズは締めようかなと思います。

またなにかあれば「にっき」書きますね。「にっき」とは……

ではでは

お決まりのやつ

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