武蔵カップで使ったロスト天球竜のはなし Vol.1

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6/22 に開催された 第8回 武蔵カップ に参加させていただきました。

今回使ったロスト天球竜について書き残しておきます。

書いてたら長くなってしまったので、この記事では今回の構築に至った理由の部分を中心に記載して、個々のカードの採用理由などは別の記事にしようと思います。

使用デッキ

今回使用したデッキは Twitter の方に投稿したのでツイート貼っておきます。

ロストあり、50枚ぴったり、「エンドゲーム・スタディ」不採用あたりが目立った特徴でしょうか。

今どきの天球竜事情

「ジャイロン・マグナ」「カエルム・レクス」「クロス・インタセクト」「クロス・ペアー・スラッシュ」「天占の昇光」…

Drago Knight で強力な新カードが多数収録され、天球竜は見事に環境上位デッキの一角となりました。

武蔵カップ開催時点での天球竜の流行りの型は、ロストなしでデッキ枚数が55~60枚のもので、クロスの配分や魔法・必殺技の採用には個人差が見られますが、直近の大会で結果の出ていた「星の導き クロス・アストルギア」(以下、導きクロス)を主軸に「エンドゲーム・スタディ」を3~4枚採用する型が多かったのではないでしょうか。

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「エンドゲーム・スタディ」は、現環境でよく見かけるフェイズ終了の防御札である次元竜の「D・オルタレーション」やガルパピコの「さーくる崩壊!?」への対抗策として有効なカードです。

また、「導きクロス」は攻撃性能こそ低いものの、以下のような点から再評価されていると思います。

  • 自ターン・相手ターンの往復でドロップからのコールによりアドが取れる点
  • 『ギャラクシーF』によりアイテム「超占弓 カエルム・レクス」と設置魔法「宣告 「占闘準備」」を破壊から守れる点
  • アタックフェイズ開始時の能力を「エンドゲーム・スタディ」により再び使える点

気になる点

流行りの型、もちろん僕も試しました。

元々導きクロスが大好きだったので、ばなおさんの導き型天球構築を見せてもらった時は、こりゃいいぞと思い丸パクリからスタートして細かくいじりながら調整していました。

が、使っている間に気になる点がいくつか出てきました。

事故がそれなりの頻度で起きる

サーチ魔法「天占の昇光」で従来とくらべ飛躍的に安定感の上がった天球竜デッキなのですが、60枚近い構築はやはりそれなりの頻度で手札事故が起きました。

人によって引ける引けないとか言うとオカルトっぽい話になるのですが、僕はどうにも天球引けない方の人間らしく、天球竜は発売当初からずっと組んでいるデッキで、過去の武蔵カップのチームでのデッキ選びの際も候補として毎回持っていくものの、必ずチームメイトの前で事故ってみせるという悲しい過去を持っていました。

今回、「天占の昇光」が入ったしさすがに大丈夫だろうと思って持っていったのも見事に何度も事故ったのには笑いました。

55枚あたりまで絞った形もかなりひとりで回したのですが、納得いく安定感にならず、こりゃ自分で握るにはできるだけ50枚に近づけなきゃ駄目だと思っていました。

ちなみに、武蔵カップ直前の火曜日に新宿で行われた Drago Knight グランプリでは、ロスト構築を隠すためデッキ51枚のエンドゲーム入り構築に調整して参加したのですが、4戦中2戦事故という大変な目に遭っていました。50枚を固く決意した瞬間でした。

デッキ切れで負ける

天球竜は調子に乗ってデッキを回すと、(LO黒竜のような相手でなくても)デッキが切れて負けてしまいます。

特に「導きクロス」で毎ターン「管星竜 フレット」をコールしたり、「エンドゲーム・スタディ」を絡めて「占闘竜 クーペ」で何度も何度も攻撃をしていると、あっという間に山がなくなります。

豊富な妨害札で相手の動きを制限してターンをもらう力はあるのですが、デッキの残りが足りなくて殴りきれない…という悲しい状況が生まれます。

デッキ枚数やプレイングによりある程度カバーできる点ではあると思いますが、先の体感の事故率との兼ね合いであったり、目の前のアドが取れないのが若干ストレスだったりと、個人的には頭の痛い問題点でした。

手札は増えるが質が悪い

「導きクロス」盤面では、アタックフェイズ後相手ターンまで含めてかなりの枚数ドローができます。

例:

  • 自アタックフェイズ開始時、ドロップの「管星竜 フレット」をコールして1ドロー
  • 「占闘竜 クーペ」を手札からコールして攻撃時に1ドロー
  • 相手ターン中、天球竜のモンスターをコールして、「宣告 「占闘準備」」で1ドロー
  • 相手アタックフェイズ開始時、ドロップの「管星竜 フレット」をコールして1ドロー

これだけドローできると手札枚数は増えます。

増えるのですが、このタイミングではドローしてもすぐには使えないカード(モンスター、アイテム、設置、ドロソなど)の比率がそこそこ高く、手札枚数の割には強くないという状況をかなり経験しました。

とはいえ、この比率は安易にいじってしまうと初手の手札事故に直結する部分で、アタックフェイズ後のドローのことだけを考えて配分するわけにもいかず難しい問題点です。

フェイズ終了以外の防御札に弱い

「エンドゲーム・スタディ」が「D・オルタレーション」などのフェイズ終了の防御札に強いのは間違いないのですが、それ以外の防御札、例えば攻撃回数に制限を加える「バディブロック」や打撃力を下げる「D・ディクライン」「ラウドヴォイス」など、を使われると意外とあっさりと止まってしまいます。

さらに「導きクロス」盤面の場合、相手を倒すには「占闘竜 クーペ」を繰り返しコールして追撃するしかなく、「ロイヤルティ」1枚で簡単に止まってしまったり、攻撃力不足で相手のセンターが突破できず攻撃時の効果だけ走らせてターンを返すしかないような状況になりがちです。

この型の天球竜が流行っている現状で、サイド戦の武蔵カップで対策されないというのは考えづらく、このままでは決め手に欠けるという印象でした。

殴るだけでは倒せない相手がいる

Pastel*Palettes やプリズムドラゴンが相手の場合、相手の盤面が出来上がってる状態で単純に殴りかかるとこちらがダメージを受けて負けてしまいます。

どちらも相手からのダメージを軽減できず、ライフが伸びない(ドロソ打ちきれなかったらむしろライフは減る)天球竜にとっては、ターンが伸びると、バーンダメージの積み重ねが非常に痛くなってきます。

プリズムドラゴンに関しては、一度こちらが致命傷にならずにセンターを突破できる状況を作って逆天を使ってもらってから、次ターン以降で全力展開して勝負するプランがとれますが、有利とは言い難いと思います。

パスパレは揃ったら基本何もできません。揃う前に「王の輝き クロス・ファルネーゼ・アストルギア」盤面の貫通連打でワンチャンあるかな~というわりと絶望的なマッチアップです。

「テスララインフィールド」をサイドから入れてライフを伸ばしながら戦う案も検討していたのですが、そもそも都合よく引けなかったり、引いても勝てないような状況が続き、サイドの枠を他にあてたいこともあって断念してしまいました。

パスパレ・プリズムのような相手以外にも、単純な連続攻撃をさばくのが得意な相手は環境に多く存在し、それらは破壊バウンス耐性も合わせて持っているものが多く、天球の単調な攻撃と除去札のみでは突破が難しい場面が増えてきていると思います。

ロスト天球竜

気になる点に対し解決策を模索した結果、辿り着いたのがメインデッキをギリギリまで切り詰めて「ロストワールド」を入れた今回の型でした。

事故がそれなりの頻度で起きる

メインを50枚にまとめた結果、体感での事故率は確実に下がりました。安定感はばつぐんです。

デッキ切れで負ける

ロストワールド」を握れさえすれば、デッキは残り1枚まで妥協せずに掘り尽くせます。遠慮なく掘り尽くせるのは単に気持ちいいのもありますが、手札・ゲージのリソース確保に繋がり安定したゲーム運びができます。

もちろん「ロストワールド」がゲージに埋もれたりして握れないゲームもあるのですが、サーチでデッキ内の状況を適宜確認しつつ、なければ王クロスで勝負に出るようなプランをとります。

手札は増えるが質が悪い

メインを50枚にまとめる際に、アタックフェイズ後に引いても有用なカードの比率は極力高くなるよう意識しました。「決占」を思い切ってメインから抜いたのもこの理由によります。

結果として、手札の質はかなり改善されたと思います。

相手の初動に「シャイニング・レイン」を1枚構えるのと2枚構えるのでは天と地ほどの差があったり、「ロイヤルティ」と「クロス・インタセクト」をセットで持ってないと止まらない相手がいたり、そういう部分で「俺は持ってる。」状況を作りやすくなったと感じます。

もちろんデッキに2枚しか入れられない「ロストワールド」に触りやすくするための50枚でもあります。

フェイズ終了以外の防御札に弱い & 殴るだけでは倒せない相手がいる

ロスト化によりメインデッキでは不可能な新たなプランが浮上します。

  • 10点の必殺技を連打してライフを詰める
  • 「凶乱魔神竜 ヴァニティ・刻・デストロイヤー」を連打して盤面を奪い取る
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これらは "連打" するには大量のゲージを要求されるのですが、導き型天球がフレットをぐるぐるして行き着いた先のロストでは比較的容易に実現できます。

刻については非常に広範囲に刺さる万能除去カードではあるものの、現環境においては最強カード「月島まりな」さん🙋 の存在により、ガルパピコ対面では刻を1~2回投げたところで盤面取れないケースが多くなっています。ただ、3回4回と投げ続けるとさすがに保たないという状況に持ち込むことができます。

詳しくは次の記事にしますが、今回のロスト構築では「ディメンジョン・ルイン」を4投するなど徹底的に刻を投げ続けられるように作っており、メインデッキでは厳しい対面にも勝ち筋を残せるようにしています。

(とはいえパスパレは変わらず超絶激重対面です……そこはどうにもならなかったのでチーム内である程度諦めでよいと言ってもらってました。実際には予選で運よく勝っちゃったんですけど)

さいごに

念のために書くのですが、この記事は他の型の天球竜を否定するような意図はまったくありません。

それぞれの強みも弱みもあると思いますので、いろいろな考えを発信してくださる方が増えるとうれしいなと思っています。

ここまで Vol.1 ということで、

つ づ く

お決まりのやつ

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